23 新卒ソフトウェアエンジニア職の就活を振り返る

2022-03-13

23 卒のソフトウェアエンジニア職として就活し、内定承諾しました。 ここに振り返りを残しておこうと思います。

自己紹介

福岡県にある国立大の大学院修士 1 年で、情報系を専攻しています。

ゲームをきっかけに中学生あたりからプログラミングに興味を持ち始め、情報系の進路を目指して歩んできました。 プログラミングに関しては、中学時代に VBA を写経程度に触ってみたのと、高校時代にビジュアルプログラミングでマインドストームを動かした程度で、本格的に始めたのは大学入学以降でした。 大学では授業で C 言語や Scheme を書いたり、競技プログラミングに挑戦したり、ロボコンサークルでロボット制御のプログラムを書いたりしていました。 そして学部 2 年の夏ごろから個人的な開発がやりたくなって Web アプリケーションに手を伸ばし、Ruby や Go を使ってバックエンドをメインに個人開発をするようになりました。

そういった流れで学部 3 年秋から就活を始め、いわゆる Web 系の企業に応募してはみたのですが、「企業選びの軸って何?状態」「自分が将来何をしたいのかが自分でもわからない」「社会人に必要なコミュニケーションスキルが欠如している」「そもそもアピールできるほどの成果物も技術力もない」などなど課題が多すぎて納得感のないまま時間が過ぎていくだけでした。 就活を経験してみて技術や業界だけでなく自分自身に対しても理解を深めていく必要性を感じ、大学院へ進学することに決め、そして今に至ります。

企業選びの基準

大きく 3 つを基準として企業を見ていました。

  • 事業に興味が持てるか
    • ゲームがきっかけでプログラミングに興味を持った経緯があるので、できればゲーム事業に携わってみたいと考えていた
    • もう少し広く見てエンタメとかも
  • ワクワクするプロダクトを開発できるか、ワクワクして働けるか
    • 売上至上主義は NG
    • ユーザー目線で良いモノを作りたいという気持ち
  • 継続してスキルアップに取り組めるか
    • 制度としてどのくらい支援してもらえそうか
    • 実際どれくらいの人がスキルアップに取り組んでいるか
    • バックエンドをメインに考えているが、それ以外の技術に関しても知見や経験が得られそうか

選考を受けた企業

受けたのは 6 社です。 そのうち 3 社は落選、1 社は内定という結果です。 1 社内定が出た時点で、残る 2 社は選考途中で辞退しました。

A 社

夏季インターン選考で面接を受けたことがあり、落選していました。 そのときは面接官も慣れていない様子で、エンジニア社員と自分との相性にも不安を覚えるほどでしたが、本選考が始まる時期になるとやはり会社のミッションや技術力に惹かれるところが大きくなり、応募しました。

結果としては 3 次面接で落選。 質問の意図を汲み取れた発言ができなかったのが敗因でした。

B 社

ゲーム事業含め様々な事業を持っており、経営形態的に縛りがなく面白いモノづくりができそうだという期待から応募しました。

2 次面接で落選でした。 原因は過去の経験の失敗談を求められたとき、自己分析で深掘っていなかった部分をその場で答える展開になり、微妙なことしか言えなかったことだと思っています。

C 社

ゲーム事業を持つ Web 系の企業と言えば思い浮かびそうなところです。

インターン選考(落選)に続き早期の本選考を受けたのですが、何となくコミュニケーションの相性が合わなさそうだという印象を自分も面接官もお互いに感じている雰囲気があり、十分なアピールもできず落選となりました。 早期でない普通の本選考は受けないことに決め、それきりです。

D 社

モノづくりの文化や技術面の強みに惹かれ、また夏季インターン選考や企業主催ハッカソンでの印象も良く、かなり高い志望度で応募しました。

面接ではこちらが話しやすい内容に自然と誘導されていくためか、過去受けた面接の中で最もアピールしやすかった気がします。 面接官のコミュニケーションのとり方も、自分が目標にしたいと感じるもので、技術的にも社会人としてもこの会社で多くのことを学んでいきたいと思う選考でした。

結果としては内定をいただきました。 君が興味のあるゲーム事業はバックエンドに強みを持っているからマッチ度が高そうだね〜ということを具体的な事例で教えていただくなど、選考を通じてより一層魅力に感じたので内定承諾しました。

E 社

正直言うと自分のスタンスと企業のビジョンが少し違うかもなという懸念がありましたが、捉え方によっては全然違うこともないというようなところです。 B3 での就活のときにエンジニアキャリアや多岐にわたる事業に惹かれて応募したことがあり、今の自分はあれからどのくらい成長したのだろうという半ば力試しのような気持ちもありつつ、リトライするつもりで応募しました。

コーディングテストを受けた後そのテストやアルゴリズムについて質問をされる面接があるのですが、B3 のときのと同じ質問に対して何ら成長していない回答をしてしまったことに気づき、心の中で落胆したのが一番印象に残っています。 面接全体としても自己アピールできたような実感がなく、どのあたりが評価されていそうかという目星も付けづらいような感じだったので、立ち回りを考えるのにとても苦労しました。

2 次面接まで進みましたが、他社から内定をもらった段階で選考辞退しました。

F 社

ゲーム事業を持っていて以前から気にはなっていた企業でした。 サーバーサイド職と SRE 職の 2 職種に応募しました。

ミッション・ビジョンや技術力には惹かれる一方、「スマホゲーム」への強いこだわりだったり企業規模だったりを加味して志望度としては中くらいの位置にあり、他社から内定をもらった段階でこちらも選考辞退することとなりました。

就職先

ということで、2023 年 4 月から DeNA で働く予定です。

選考での評価はこんな感じでした。

  • 現時点での技術力はそこそこ
  • 指摘やフィードバックを受けてより良くしていくメンタリティを持ち、伸びしろがある
  • まずはバックエンドの技術力を高めていきましょう

何か突出した技術を持っている自負はなく、モノづくりの姿勢もポジティブに評価してもらえたということで、今のところミスマッチはなさそうでホッとしています。 技術力も人間力もしっかり高めて事業に貢献できるエンジニアになりたいです。

就活を振り返って

B3 での就活やインターン選考での失敗を振り返ると不安しかなかったですが、逆求人イベントで情報を集めたり、自己分析をしてアピールポイントと将来のビジョンをある程度固めたりと、過去の失敗を繰り返さないための立ち回りを意識しました。 それが功を奏したのか、10 社以下の選考で納得のいく就活が出来て本当に良かったです。

ちなみに逆求人イベントについて、B3 のとき 3 ~ 4 回、M1 のとき 2 回参加した感想としては、最初の 1 回こそ「逆求人イベントを経験してみたい」くらいの軽い気持ちで OK だと思いますが、自己分析のフィードバックが欲しい・自己アピールへの反応を見たいとか、狙っている企業と面談したいとか、そういう何か得たいものがない限り参加することはおすすめできないです。 そうでないと就活をやったつもり・貴重な休日を丸一日潰すことになりがちなので、本当に参加すべきなのかはしっかり考えた方が良いと思います。

僕は即座に上手な切り返しをするような会話が下手で、面接というものに対して苦手意識がありました。 しかし幸いなことに、エンジニア職就活における面接は技術や制作物などある程度方向性の決まった会話がメインです。 よく聞かれる質問への回答やアピールポイントを事前にざっくりと考えておき、あとは場数を踏むこととその場の質問の意図を汲み取って答えるよう意識することで、面接の突破率が上がっていきました。 そういう回答ができるように日頃の開発や勉強で目的意識を持つようにすることも、就活で困らないための 1 つのポイントな気がします。

また、面接や面談での逆質問は何を聞けば良いのかずっと悩んでいたのですが、ある企業の人事の方から「自分のビジョンや働き方がその企業で実現できそうかどうかを見極める質問をすると良いよ」とアドバイスをいただいたのがすごく助けになりました。 例えばスキルアップという観点から「専門外の技術についての知見を社内で共有する仕組みはありますか」と質問したり、ユーザー目線でモノをつくるという観点から「エンジニアがユーザーの声を聞く機会はありますか」と質問したりできるようになり、ここでもやはり目的意識が大事だなと感じました。

総じて目的意識という結論に至る振り返りでした。 これまで何となくで生きてきた人間が意識的に目的を持って行動するようになったという点で、就活をやって少しは成長できたかなと思います。

もちろん内定はスタートに過ぎないので、大学院の残り 1 年間も就職してからも頑張っていきます。

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